春の「犬の毛ブーム」
2014 / 04 / 17 ( Thu ) 春の今頃の季節は、犬たちの毛が生え変わる時期です。
毛がいっぱい抜けるので、ほっておくと家は毛だらけになってしまいます。 シジミは我が家に来た当初は抜け毛がほとんどなく、ブラッシングしても、シャワーのときも、スースーに比べて抜ける毛がわずかなので、「あれ、この子はあまり毛が抜けないのかな」なんて思っていました。 シジミが来たら家の毛の量は倍になるんだろうな、と覚悟していた私はちょっとほっとしていたのです。 でも、やはりその読みは甘かったようです(笑)。 今では、毎日掃除しても、毛はすぐに床に積もってきます。 毎年のスースーの毛にシジミの白い毛もしっかり上積みされているのでした。 さらに、今ではとても仲良しになったスースーとシジミがときどきドタバタと運動会をするので、よけいに落ちる毛が増えています^^;。 掃除機の中のバッグはすぐに犬たちの毛でパンパンになってしまいます。 犬たちの毛を集めてつむいだら、セーターやマフラーの一枚や二枚はゆうに作れそうです。作らないけれど(笑)。 でもあまりに量が多いので、何かに使えたら良いのに、と思ってしまいます。 「この毛、使えるんじゃない?」 かつて、スースーの毛が人気を読んだことがありました。 それはもうずっと前、たしかスースーがわが家に来て最初の春のことです。 その日私は庭でスースーのブラッシングをしていました。 春の暖かな晴れた日で、空気は爽やかで、鳥たちがさえずる声が聞こえていました。 ブラッシングをするたびに、うす茶色のスースーの毛が庭の地面に散らばります。 ブラッシングを終えて私たちが家の中に入ってしばらくすると、にわかに庭がにぎやかになりました。 なんだろう、と庭の様子をうかがってみると、にぎやかな音の主は何羽もの鳥たちでした。 何をしているかと思ったら、鳥たちはめいめいに口いっぱいにスースーの毛をくわえているのでした。 「ねえ、これ巣の材料に良くない?」 「わー、こんなにいっぱいある!」 話を聴きつけた(?)鳥たちがこれに加わります。 「まあ、ほんとにこんなにたくさん!」 「本当だ、こりゃいいね!」 たぶん、こんな話で盛り上がっていたようでした(笑)。 鳥たちはめいめいに口いっぱいに毛をほおばって、うれしそうにピョンピョンと庭を歩き回っては、どこかへ飛んで行くのでした。 スースーの毛が、何かのお役に立てたのなら、何よりです。 ところが、次の年の春には鳥たちは一羽もスースーの毛を集めにやってきませんでした。 それ以来、鳥たちが犬の毛を集めに来ることはありません。 どうしてあれ以来鳥たちが来なくなったのかの理由は、私にはわかりません。 巣に使うには犬の毛は材質上の問題でもあったのでしょうか? 何が問題だったのか、鳥たちに一度聞いてみたいところです。 いずれにせよ、鳥たちの「犬の毛ブーム」はわずか一年で終わりを告げたのでした(笑)。 ☆今日読んだ本: 『奇跡の脳』ジルボルト・テイラー著 『寄生虫博士のおさらい生物学』藤田紘一郎著 ☆今日聴いた音楽: 『ヒメネス:プラテーロとわたし』江森 徹、福田進一 『すべては薄明の中で』福田進一 『モンク・アローン』セロニアス・モンク 『ラベル:ピアノ作品集』ブラド・ペルルミュテール スポンサーサイト
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シジミのタヌキ寝入り
2014 / 04 / 09 ( Wed ) 前記事にも書きましたが、シジミはときどき寝た状態から何をやっても起きないことがあります。
身体は軟体動物のようにグニャリと脱力して、大きな声をだしても、ゆすっても、首輪をつかんで持ち上げても、まるで魂が抜けたみたいに全く無反応なのです。 最初はあまりに起きないのでとまどったものの、どうすれば起きるのかが少しずつわかってきました^^。 前記事ではシジミは眠りが深いのかも、なんて書きましたが、どうやらこれはやはり「寝たふりータヌキ寝入り」のようです(笑)。 今朝も、朝いちばんのシジミがそうでした。 朝は、まずスースーとシジミを順番に庭に出してトイレをさせ、それから朝ごはんです。 スースーを庭に出し、トイレが終わったスースーを家の中に入れてから、次にケージの中のシジミに声をかけました。 「シジミ、おいで、トイレに行こう」 ・・・反応がありません。シジミはケージの中で軟体動物のように脱力して、声をかけてもゆすっても、全く動きません。 こういう時に大きな声で命令しても、首輪を引っ張って立たせても、反応がないのは経験済みです^^;。 そこで、私はこうつぶやきました。 「ああ、起きないのか。じゃあ、しょうがないな、スースーだけ朝ごはんにしようかな」 「ごはんにするよ!」という言葉には反応しなかったシジミも、スースーだけごはん、という雰囲気を察知したらしく^^、シジミはゴソゴソとケージから出てきたのでした(笑)。 こんな「タヌキ寝入り破り」の方法は、他にいくつかあります。 まず、スースーとおもちゃで遊び始めます。 これはそこそこの効果があり、うまくゆくと一緒に遊びたくなって起き上がってきますが、これが効かないこともあります。 今のところ効果てきめんなのは、「フードを一粒顔に近づけること」です。 さすがに、「歩く胃袋」と言われることもあるラブラドールですね^^。食べ物の匂いには勝てないようです(笑)。 まあ、これは「タヌキ寝入り」を助長しかねないのでめったにやりませんが。 そして、つい先ほど、究極の作戦を思いつきました^^。 それは、「私がケージに入る」です(笑)。 。 さきほど、シジミが声をかけてもゆすってもケージからシジミが出ようとしないので、私はいきなりシジミのケージに突入したのでした(笑)。 「よーし、そんなに出て来ないならオレが中にはいっちゃうぞ!」 大型犬用のケージはかなり大きく、私でも中に入ることができるのです。 のうのうと寝ていたシジミも、さすがにこれには驚いたようで、あわててケージから出て行きました(笑)。 でも、思い切りしっぽを振っていたので、おもしろかったのかも知れません。 毎回これをやるはめにならないと良いのですが。 このシジミの「タヌキ寝入り」ですが、スースーがこんな行動を取ったことは一度もなかったし、私の知る限り、こんなことをする犬の話は聞いたことがありません。 シジミの名誉のために一つだけ付け加えておきますが、もちろんシジミは仕事中にはこのワザ(?)は出しません。当たり前ですが^^;。 でも、この話をある人に話したら、その人が教えてくれました。 「それ、」猫そのものですね(笑) 私は猫を飼ったことがないので知りませんでしたが、猫はよくそうするらしく、その人の飼っている猫も、シジミそっくりに部屋のど真ん中で寝ていたりするそうです。 そういう時は何をやっても起きず、そのままの形で部屋のすみまで引きずって行くのだそうです(笑)。 でも、体重30キロのシジミを引きずるのは、大変です。 この前はケージから引っ張り出そうとしたらケージごと動いてしまいました^^;。 私はその話を聞いて、なるほど、そうだったのか、と一瞬納得しかけたものの、それは猫の話なのでした(笑)。 でも、改めてシジミの行動を見ていると、なんだかスースーと比べて犬っぽくないことが多いのです。 歩く時はたいていまっすぐに歩くスースーに対して、シジミはグルグル回って歩きますし、走るときに立てる音もシジミはスースーと全然違うのです。 シジミがスースーのようにハアハア、という息づかいをするのを聞いたことがありませんし、声を出す時も、スースーは犬っぽくクンクンと泣きますが、シジミは「グゥル~」というちょっとスター・ウォーズに出てくるチューバッカみたいな声を出します。まあ、チューバッカは猫族ではないようですが(笑)。 シジミは、もしかしたら猫の生まれ変わりなのかも知れませんね(笑)。 ☆今日読んだ本: 『奇跡の脳』ジルボルト・テイラー著 『人かサルかと問われても』西江雅之著 『ドルフィン・コネクション』ジョーン・オーシャン著 ☆今日聴いた音楽: 『ヒメネス:プラテーロとわたし』江森 徹、福田進一 『すべては薄明の中に』福田進一 『バッハ:「主よ、人の望みの喜びよ」ほか』福田進一 『モーツァルト:魔笛』ヘルベルト・フォン・カラヤン指揮、ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団ほか |
シジミ、ウェイク・アップ!
2014 / 04 / 03 ( Thu ) シジミは、先輩盲導犬スースーとは対照的な性格の犬です。
繊細で神経質だったスースーとは真逆で、神経はかなり太いようです(笑)。 その性格の違いは、シジミが我が家に来てすぐにはっきりしました。 8年前、わが家に来たばかりのスースーは、人懐っこく明るくふるまってはいたものの、かなり緊張していました。 寝ていても誰かが声をかけたり、そばを通ったりするだけでガバッとはねおきていたのを思い出します。 我が家での生活にかなり慣れるまでは、ケージ以外の場所では寝ようとはしませんでした。 たぶん、当初はケージだけが安心していられる場所だったのでしょう。 「いきなり知らない家と見慣れない家族に会って、緊張しているのだなあ」と思ったものでした。 ですから、シジミも慣れるまでは緊張するのだろうなあ。先住犬であるスースーにも初めて会って、とまどうかな、早く慣れてくれるといいな、なんて思っていました。 ところが、そんな私の予想は見事にはずれたのでした(笑)。 シジミは、我が家に来た初日から、ものおじすることはありませんでした。 初対面の家族に会うといきなりお腹を見せてひっくり返り^^、別の家族のふとんにはもぐりこもうとしました。 しっぽを思い切り振って家を歩き回り、家族みんなにジャンプチュウをしました。 初めて会うスースーにはとまどいもせず、まつわりついて、とまどったのはスースーのほうでした(笑)。 わが家に来て二日目には、リビングのど真ん中で長々と横になって眠り、爆睡すると名前を読んでも首輪をつかんでゆすぶっても起きないのでした。 シジミはいったん眠り込んでしまうと眠りが深く、眠りこけてしまった人間の子どものように簡単には起きません。 私はここまで起きない犬を初めて見ました。 何かの本で、「犬や猫は野生の本能が残っているので、眠っているときでも、耳や鼻は完全には眠っておらず、何かあるとすぐに飛び起きてすばやく行動することができる」というのを読んだことがあります。 たしかに、スースーを見ているとその通りだと思うのですが、シジミには当てはまらないようです(笑)。 わが家に来て三日目にはこんなことがありました。 その日、シジミはリビングのど真ん中で爆睡していました。 さすがにそこはじゃまなので、私はシジミを起こそうとしました。 私「シジミ!アップ!」(スースーなら、この命令で飛び起きます。) シジミ「zzz・・・。」) 私「(首輪をゆすって)シジミ、ノー!アップ!起きなさい!」 シジミ「zzz・・・。」 私は、シジミの首輪をつかんで持ち上げ、立たせようとしました。 「こら、お・き・な・さ・い!!」 さすがにこうすれば立ち上がるだろう、と思ったのです。 ところが、持ち上げられた首輪の舌で、シジミの身体はグニャリとしたままです。 この状態でも起きる気配はまったくないのでした^^;。 本当に眠りこけている子どもと同じなのです。 始めのうちは、命令に従おうとしないのかと思いましたが、やっと目がさめると、 「あ、ハイハイ。どうしたの?」 とばかりにしっぽをブンブン振って反応するので、どうやら本当に眠りが深いようです。いくらなんでも深すぎる気がしますが・・・(笑)。 まあ、それだけ何の警戒もせず、安心しきっている、ということでもあるのでしょうが、わが家に来てわずか三日で、8年住んでいるスースーより安心していられるのは、ある意味すごいです(笑)。 昨日も、夜寝る前にトイレに行かせようとしたら、まったく起きる気配がありませんでした。 ゆすっても、大好きな音の出るオモチャを鳴らしても、無反応。爆睡しています。 でも、前のトイレから長い時間がたっているのでさせたほうが良さそうです。 ふと思いついて、顔のそばにフードを一粒近づけました。 すると、あれだけ無反応だったシジミが跳ね起きたのでした(笑い) こういうのを「タヌキ寝入り」と言うのでしょうか? ☆今日読んだ本: 『水の健康法』藤田紘一郎著 『人かサルかと問われても』西江雅之著 『ドルフィン・コネクション』ジョーン・オーシャン著 ☆今日聴いた音楽: 『ジ・アート・オブ・テイタム』アート・テイタム 『バンド・オブ・ジプシーズ2』タラフ・ドゥ・ハイドゥークス 『スクリャービン:ピアノ作品集』ウラディミール・ホロヴィッツ 『バッハ:「主よ、人の望みの喜びよ」ほか』福田進一 |
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